2014年10月20日月曜日

芸工展2014 キレイ←→キタナイの考現学(7)




「飾り捨てるわたしたち」
イスタンブールで撮影した三匹の犬で締めくくりました。
これは鑑賞者の皆さんも「かわいい」と思ってくれます。
犬の所作が可愛いからということもありますが、見事なまでの配置だからではないでしょうか。
気になる配置、スッキリとする配置…それが缶やペットボトルの捨て方にも現れると思うのです。

採集をしているとこうした傾向はなんとか言葉にならないか…と考えるようになりました。

捨てたものによってその空間がしっくりくる…と思うのはなぜでしょうか。
そこでおんなじようなことを違う目線で言わんとしている人を探してみたのです。
「美的感覚」を「言葉」で説明しようとしている人がいました。「飾り捨て」を言葉で説明するためのカギになってくれそうです。
『ザ・ネイチャー・オブ・オーダー -建築の美学と世界の本質- 生命の現象』 http://www.kajima-publishing.co.jp/cgi-local/www/search222.cgi?A=detail&isbn=isbn9784306045934&db=book

芸工展2014 キレイ←→キタナイの考現学(6)



「ヒトは飾りたい生き物」
ヒトは古代から飾ることが好きだったようです。
用途に必要というわけでもないのに、キレイに飾ったものを身に着けたいとか、その方が縁起がよいというようなココロがどこかにあったようです。
そしてその要素は今の私たちにもある。
その一つの表れが「飾り捨て」だと思うのです。

芸工展2014 キレイ←→キタナイの考現学(5)



「谷根千飾り捨て事情」
今回夏から重点的に採集活動をしたけれど、「やなかぎんざ」や商店街付近にはあまり見受けられなかった。
逆に上野エリアへ続く少々裏道には「メッカ」を始め、飾りたくなるゾーンがあった。
また「絵になる」という理由とも思えるのが、レンガ作りなどの建物や空間も「飾り捨て」のキモチをそそられる条件にも思えた。

芸工展2014 キレイ←→キタナイの考現学(4)




「この際 自分を主張して飾りたい」
より個性的と思われる捨て方をここに分類。
「飾り捨てのメッカ」も発見。通りかかるたびにそこには缶が…。

集って飲んでいるわけではあるまいに、捨てる時には、ついつい類は友を呼ぶ…

来館者の名言…
「お金はお金を呼ぶっていうし…。さびしがり屋なんだね、なんでも。」

芸工展2014 キレイ←→キタナイの考現学(3)




まずは「こっそりと だけど 飾りたい」人達のアプローチ。
隠して捨てたい割には、主張する…これぞヒトの心理か?!

角にひっそりと置いている風で、その環境にマッチする角を選んでいるようにも見え…

芸工展2014 キレイ←→キタナイの考現学(2)



「ポイ捨て」と「飾り捨て」(163の造語)の違いをご紹介します。

芸工展2014 キレイ←→キタナイの考現学(1)


「猛暑が続く近年、マメに水分補給をしなければならない“日本の夏”を過ごしている私たち。「マイボトルを持ち歩く」スタイルやリサイクル等のエコ感覚が根付いてきてはいるものの、欧米に比べて日本は自動販売機やコンビニエンスストアで手軽に飲料水が買える環境だといえます。また1995年の地下鉄サリン事件をきっかけに公共の場からゴミ箱が減ったことで、空き缶・ボトルの処分に困ることも多いのではないでしょうか。
 まちなかに捨てられた缶やペットボトルに、捨てた人の意思が表れていると以前から感じていました。平成15年、武蔵野美術大学のデザインリサーチという講義で出された「日本人の清潔・不潔観」というテーマに対して、この「缶・ペットボトルの捨て方」を当てはめることにしたのが、この気づきをカタチにする第一歩でした。
 当時のレポートでは、以下のようにまとめています。
「道の端に寄せて捨てたり、自動販売機の脇に置いたりと基本的にはジャマにならない場所を選ぶ傾向があった。しかし中には目立つように捨てるなどの“捨て方”にこだわりを感じるものもあった。“捨てる”というマナー違反をしているにもかかわらず、自分なりにルールを持って捨てているのではないかと思われた。その傾向を分類すると、以下の4つになった。
1.こっそり型…空き缶の存在を隠そうとする捨て型
2.便乗型…他のゴミと同化させて、罪悪感を軽減させようとする捨て型
3.飾り捨て型…ゴミをキレイに見せ、満足感を得ようとする捨て型
4.2と3の混合型…他人の捨てたゴミに便乗する形をとっているものの、そのゴミとの位置や見え方を意識して捨てたもの。」
 この頃は、捨て型そのものに興味があり、捨てた人個人のこだわりとしてそれを捉えていました。ペットボトルが空になった→ゴミ箱がない→ポイ捨てはイケナイこと→ちょっと工夫する…と、どちらかといえば、イケナイことをする言い訳として「飾り捨て」をすると考えていたのです。最近では、そこに垣間見えるのは本人も気づかない美意識だと思い始めています。
「ポイ捨て」とは違う、ヒトならではの行動…それは捨てる事に対する後ろめたさなのか、人類特有の美的感覚なのか?! まちなかで採集した缶やペットボトルの捨てられ方から人間にもともとある美意識について考えます。」

2014年10月19日日曜日


本日19日でカフェも終了。私の芸工展開催側は本日まで。来週はぜひ観る側で参加して回りたいと思います。
お越し下さった方々ありがとうございました。
さらに、お話しさせていただいた方からは諸々のパワーをいただきました。
この一週間がどんな形で私の中に変化をもたらすか、自分でも楽しみです。
ありがとうございました。
楽しかった!

2014年10月18日土曜日

展示は無事終了しました

14日から18日までの香隣舎さんの展示期間を終了しました。
寒い日もありましたが、天候にも恵まれ秋の1週間を有意義に過ごせました。
個人的にはなつかしい人達が訪れてくれたこと
いつもと違う顔を見せてくれた身近な人達
ふらりと入ってくださってお話しが盛り上がった方たち…

本当にありがとうございました!

明日は同じ香隣舎さんで
「見えないと、もっと見たい。「日暮里富士見坂を語り継ぐ、眺望再生プロジェクト」
1日限定の写真展があり、
店番とカフェを担当します。
明日は楽しんで店番したいと思います

よろしくお願いします>

明日以降は、展示のアーカイブをアップして、その後は本業(?)の展覧会情報をアップしていきたいと思います。

ハニカムballをつくろう!行いました


ちゃぶ台でワークショップ。
ときにはお茶をしているグループと同席で
「へぇこんな風になっているのねぇ」
講師はsoranomoriこと齊藤さん。

集中して黙々と作る方、和気あいあいと作る方、、、さまざまでした。

ご参加された皆さん、ありがとうございました。

2014年10月16日木曜日

iPhoneからの記載もうまくできますでしょうか? テストします。
考現学参考図書としてこちらの本も展示してます。

Bloggerに移行しました。

g+で書いていたらうまく表示されていないようなので、転載します。
記録としても遺したいので、ご容赦のほどを…

どんな風に使ったら効率がいいのか、実験くんです。。。(^^;;

10月15日


初日に来てくださったヨシタケさんのコメントを吹き出しに書きました。<
こうして日々加えて行くのも面白いかな…と

今日もOPENしました。
よろしくお願いします。

10月14日

風にも負けず、オープンしました。
開けて早々友人たちが様子を見に来てくださり感謝してますm(_ _)m
イタ段をパネルにしたんですが、止め方がまずくてすぐ落ちる。
明日は改善せねば!

2014年10月15日水曜日

openしました

台風一過晴天にめぐまれ、初日を向かえました。
来て下さったみなさま、ありがとうございました。

自分の展示があるのに、気にかけて下さった実行委員の村山様、ありがとうございました。

もろもろ改善点がありますが、鋭意努力中です。
2日目openしたらまたアップしたいのですが、iPhoneからうまく画像が送信できないので、こちらも鋭意努力中(^^;
速報はツイッターで!

2014年10月14日火曜日

台風が夜中のうちに通り過ぎて

関東地方を台風19号が通り過ぎつつあります。
皆様の地域は被害はなかったでしょうか
雨がやんでも強風は続くということですので、気をつけてください。

本日14日には設営につき、12時Openにいたしますので、よろしくお願いします。
準備に励みたいと思います…

2014年10月12日日曜日

今日いただいたカフェ・ラテとお菓子です。

私が担当する14日〜はハーブティーや紅茶、緑茶も選べます。
ぜひぶらっといらしてください。



展示場所の香隣舎の内側から見た風景。 明日までは本部の皆さんがご案内とカフェをされています。
搬入予定だった14日が台風による雨の可能性が高くなってきたので、パネルを先に置かせていただきました。
14日は雨風が強くてもポンチョとリュックでなんとか辿りつけるでしょう。

これから細かいものの作成をします。
カフェは引き続き私163が担当することになっています。
スイーツ付いたお茶がALL 100円です。

ぜひ一息つきにいらしてください。
ただし、台風が来たらムリせずに!

2014年10月11日土曜日


本日より芸工展がスタートします!
芸工展の2014公式サイトはこちらURL:http://geikoten.f-set.jp/2014/
11日から13日は本部がカフェを展開します!


私の展示は14日からです。
作業もめどが立ち(↑こんな感じ)、カフェの看板でも作るか…みたいな余裕が…。
けれど、14日に設営してみないとなんとも落ち着きません。ま、大概そこで気づくことが多いものですから、始まってから調整するってことも「アリ」と思って頑張ります。

2014年10月10日金曜日


今年5月のイスタンブール。
犬が三匹階段で寝ている様を、私は微笑まずにいられませんでした。
犬が思ったのは日陰だからか大理石が心地いいのかはわかりませんが、他の二匹の位置関係を見て選んだわけではありません。
けれど絶妙なバランスです。
このバランスがいいなぁ…と思う感覚が、本展示のポイントです(^^;

2014年10月9日木曜日

カフェを併設します

14-19日のカフェの担当は163です。
いまのところ、この期間限定のメニューとして、ハーブティをご用意。
写真はイメージなので、このカップでのサービスではありませんが、
エレガントローズ
ローズの上品な香りとハイビスカスのさわやかな酸味が広がる、美しいルビー色のハーブティー。 原材料:ローズレッドペタル、ハイビスカス、ローズヒップ、ワイルドストロベリーリーフ、レモンバーベナ、ペパーミント
グリーンハーブス
気分を切り替えたい時の、清涼感あるハーブティー。レモングラス、ペパーミントなどのさわやかでさっぱりとした味。 原材料:レモングラス、カモマイル・ジャーマン、ペパーミント、ローズマリー、タイム
リフレッシュネトル
春のフレッシュな香りがただようような、ネトル、ペパーミント、レモンバーベナなどのさっぱりとした味わいのハーブティー。 原材料:ネトル、エルダーフラワー、ヒース(エリカ)、ペパーミント、レモンバーベナ
ハーティジンジャー
ピリッとしたジンジャーの中にほんのり甘みを感じられる、心温まるブレンドハーブティー。 原材料:ジンジャー、オレンジピール、ルイボス、ローズヒップ、レモングラス、リコリスルート(カンゾウ根)
ぜひ散歩の癒しにご活用ください(^^)

2014年10月7日火曜日

ぶらぶら…これがソース

最初は芸工展が開催するまでに採集したモノを展示しようと思っていたのですが、せっかく数日間展示をするのだから、現在進行形がいいな、と思って、開催中も採集したものがあれば加えていこうと舵を切りました。
というわけで、今日もぶらぶらをわざわざしてしまいました。

わたしの場合は「そこにある風俗を記録」ではなく「ある場合に記録」なので、犬も歩けば棒に…あたるものでもなく、時間はけっこう必要です。

開催中に「こんなんありました」と報告してくれたら、とってもうれしいけど…

p.s.タイトルの「ソース」ですが、高校時代のテストに「デザインソース」ってのが出たのを急に思い出し、使いたくなりました。
ソース 【 source 】 srcは出典とか源とかですね。いまではコンピュータ用語として知られているようですな。

2014年10月6日月曜日

飾りたいってキモチは昔から変わらない

夏に参加した東京駅KITTEの中にあるインターメディアテーク(東大総合博物館)の考古学の教室で、12000年前の石鏃(せきぞく)にも装飾が施されていたのを見て、人は生活の中に美しさを求めるんだなぁと思いました。
昔っからそのことが気になっていたので、今回の「キレイ←→キタナイの考現学」でもたどり着くのはソコでした。

で、資料として探しているうちに見つけた素敵な装飾をここでも紹介します。
アテネ考古学博物館のHPの写真でも十分キレイに見られます。
紀元前16世紀 ミケナイの剣。鳥の絵柄も繊細だし、彫金の技工もすごいですね。
これ、副葬品ではないようです。狩りに必要でない部分に手をかけるってところがすごい。

アテネ考古学博物館のHPはこちら http://www.namuseum.gr/collections/prehistorical/mycenian/mycenian17-en.html

2014年10月5日日曜日

考現学って?

「考現学って?」と思っている人も多いかもしれません。
“学”ってなっているからムツカシイもの、って思われるかもしれませんが、(ムツカシイ学問としてやっている人もいますが)もともとは身の回りのさまざまなことに興味を持ってスケッチしたり写真を撮ったりして、自分なりのブンセキをして悦にいるものです(^^;

日本では今和治郎(こんわじろう)や吉田謙吉がその始まりとして有名です。
今は戦後のバラックから復興する世間を見つめてその文化風俗をスケッチしています。
私自身はまず赤瀬川源平氏のトマソンとか、南伸坊氏のハリガミ考現学で興味を持ちました。
トマソンってなんぞや?と思うかもしれませんね。ただしくは「超芸術トマソン」というようですが、70年代に赤瀬川氏らがまち中で発見した藝術的なもの…たとえば建物を改築したために無用になった階段やドアの跡などいまでは利用価値はないような無用の長物だけど気になるもの(今で言うとナニコレ)を記録していきました。
気にある方は、『超芸術トマソン』ちくま文庫をお読みください。

会場には私の持っていたソレ関係の本、林丈二氏の猫シリーズも閲覧用に置く予定です。
ぜひ読みに来てください。

2014年10月4日土曜日

昨日人づてに「(展示が)難しそう」という声を聞いて、雰囲気を伝えようかなと思いました。
まちなかで採集したものをマップに落としこみました。


現在、こんな感じで進めております。

2014年10月3日金曜日

ハニカム

17日に行うハニカムballの画像をいただきましたので、アップします。
ハニカム構造っていうと、ハチの巣などですよね。
六角形や八角形をつなぎ合わせて、柔軟でかつ強靭な構造をつくることです。

実はこのWSは、私が「飾り捨て」からたどり着く今回の着地点と共通点があるんです。
ハチの巣は合理的でかつ美しい。自然の中にはこうした誰もが美しいと感じることの共通点があるって話なんです。
お散歩がてら足を運んで下さい。

2014年10月2日木曜日

芸工展との縁

2014年で22回を迎える芸工展は、谷中、根津、千駄木、上野桜木、池之端、日暮里界隈を拠点に「まちじゅうが展覧会会場」と銘打った2週間のお祭りです。
163が最初に参加したのは、10年くらい前のムサビ時代です。
2年の時だったと思いますが、「ワークショップ研究」という講義で、ワークショップを企画するもしくは主催側として参加してレポートを書く課題がありました。
それまで芸工展を見て歩いてはいましたが、その課題がきっかけで「藍染」のワークショップに参加させていただきました。
藍染め通りの一軒家の一角を会場にお借りして、訪れた皆さんに藍染を体験していただき、それを展示していく…といった内容でした。
材料の布地を用意したり、藍染について説明する手書きの本を作ったのをいま思い出しました。なつかしいなぁ。
その時初めて「見る側」から「迎える側」になったので、Yさんには大変感謝しています。

そして2回目の芸工展参加は、2010年。Mグループという名前で、4人のアーティストと一緒にグループ展を行いました。
まったく違う作風の私を介して知り合った4人が「本」をテーマに作品を作ってくれました。
そのときの会場は市田邸でした。
今回FBがきっかけで、その藍染の主催者であったYさんと(オンラインで)再開。芸工展に出展することもお知らせできたのも芸工展の「縁」だなと思っています。
芸工展実行委員会から「どうか、芸工展をきっかけとして、新たな出会いや発見、久しぶりの再会等、良い時間が訪れますように」とメッセージが届いています。
一日一日紡いでいきたいですね。

芸工展オフィシャルホームページ http://geikoten.f-set.jp/2014/info/index
163masudaのページ http://geikoten.f-set.jp/2014/members/detail/15